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整形外科

診療内容

当科は日本整形外科学会専門医が、脊椎外科・関節リウマチ・骨粗しょう症の分野で専門的な治療を提供出来るよう取り組んでおります。関節リウマチ・骨粗しょう症の分野は、外科的治療のみならず、生物学的製剤も含めた薬物治療など、患者さまの病態にあわせた最善の治療を、最適なタイミングで提供出来るように心がけております。

当科の特長

脊椎外科分野

患者さまの病態によって治療方法は異なりますが、投薬やリハビリなどの手術治療以外の保存的治療が基本であると考えております。しかしながら保存的治療で治療効果が不十分な場合には、患者さまのご希望も考慮した上で、手術治療を選択します。近年、脊椎手術の分野においても、低侵襲手術という概念が広まって来ております。低侵襲手術は従来の手術に比較して、以下のようなメリットがあります。

  • 筋肉の損傷が少ない
  • 術後の痛みが少ない
  • 創(きず)が小さい
  • 入院期間が短くなる
  • 社会復帰が早い

当科では、臨床症状・画像所見・既往歴などを総合的に評価し、患者さまの病態に合った最良の治療法を選択しており、手術が必要な場合には、積極的に低侵襲手術を取り入れております。

  1. 脊椎圧迫骨折に対する先進的な治療法(経皮的バルーン椎体形成術)
    脊椎圧迫骨折によってつぶれてしまった椎体を、バルーン(風船)状の手術器具や医療用の骨セメントを使用し、骨折前の形に近づけて痛みをやわらげます。
短時間(約1時間以内)で、早期に痛みの軽減が行え、生活の質(QOL)の向上も期待できる新しい治療法になります。
    経皮的バルーン椎体形成術(BKP)
    全身麻酔をして行います。ベッドにうつぶせに寝た状態で、背中を2ヶ所(1cm程度)切開し、手術にはレントゲンの透視装置を使用します。

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    最大のメリットは、手術の傷が1cm程度と小さく、また手術時間が1時間以内で終了することです。
手術後の痛みが少なく、筋肉へのダメージを最小限にとどめるため、早期退院、早期社会復帰が可能となります。
  2. 脊椎低侵襲手術
    脊椎の手術には色々な方法がありますが、神経の圧迫を解除するための除圧術と、脊椎の不安定性や配列の異常を矯正するための固定術に分類されます。
    従来の手術では、安全な視野を確保する為に、比較的大きな切開が必要でした.
    しかし、欠点として大きな筋組織の障害に伴う術後の痛みや、入院期間の長期化が問題となっておりました。低侵襲手術は、従来の手術と比較して、小さな切開で筋組織の障害を減らすことにより、術後の疼痛を軽減し、入院期間を短縮させることが可能です。
    当科では、除圧術・固定術のみならず、脊椎の圧迫骨折にも前述の低侵襲手術を導入しております.
    また、手術用顕微鏡や脊髄モニタリング装置などの最新の機器を導入し、低侵襲手術をより安全に施行出来るように心がけております。
    gazou

関節リウマチ・骨粗しょう症分野

当院リウマチ科では、最先端の診断、治療を行っております。診断には血液検査を始め、レントゲン、MRI、関節エコー検査などを行い、特に関節エコーは診断が困難な症例に非常に有用であり、その後の経過観察にも役立ちます。
治療は一般的なリウマチ薬に加えて、今話題の生物学的製剤を数種類使用し治療効果を上げています。しかし、リウマチ治療はさまざまな合併症を起こす病気です。そのため定期的な検査で異常が発見された場合は、当院の呼吸器、消化器の専門医と連携して治療を行っています。
リウマチはお年寄りがかかる病気のイメージがありますが、実は30代、40代で発症することが多い病気です。また多数の関節が痛くなることが多いですが、一つの関節の腫れや痛みでもリウマチであることもあります。
現在リウマチを完全に治すことは出来ませんが、進行を止めることが出来るようになりました。早期に発見、治療を開始すれば、症状を抑えて生活することが出来ます。関節の腫れ、痛みが心配な時は気軽にご相談ください。また受診する前にお電話で症状などをご相談されても構いません。

主な対象疾患・症状

脊椎外科分野

  • 腰部脊柱管狭窄症
    この病気では長い距離を続けて歩くことができません。
    もっとも特徴的な症状は、歩行と休息を繰り返す間歇性跛行(かんけつせいはこう)です。
    腰部脊柱管狭窄症では腰痛はあまり強くなく、安静にしている時にはほとんど症状はありませんが、背筋を伸ばして立っていたり歩いたりすると、ふとももや膝から下にしびれや痛みが出て歩きづらくなります。しかし、すこし前かがみになったり、腰かけたりするとしびれや痛みは軽減されます。
    進行すると、下肢の力が落ちたり、肛門周囲のほてりや尿の出がわるくなったり、逆に尿が漏れる事もあります。
  • 腰椎椎間板ヘルニア
    腰や臀部が痛み、下肢にしびれや痛みが放散したり、足に力が入りにくくなります。
    背骨が横に曲がり(疼痛性側弯)、動きにくくなり、重いものをもったりすると痛みがつよくなることがあります。
  • 腰椎すべり症
    この病気では腰部脊柱管狭窄症と同じような症状が出ます。
    少ない距離なら歩けるのですが、立ったり・歩いたりしているとお尻や太ももの部分が痛くなって、歩けなくなります。けれども、少ししゃがんで休めば楽になって、また歩けます。
    歩ける距離は日によって違いますし、患者さまによっても異なります。腰痛(腰のベルトが当たるあたり)は比較的少なく、全く腰痛がない患者さまもいます。
  • 腰椎変性側彎症
    変性側弯症は加齢に伴って椎間板や椎間関節が変性して椎体を支える力が弱くなり、脊柱が側方に曲がってくる(側弯)状態です。主な初期症状は腰痛ですが、骨棘などの椎体変形や脊柱のねじれ(回旋変形)を伴ってくると神経根や馬尾を圧迫して、下肢のしびれ、痛みや筋力低下が生じる場合も少なくありません。また、側弯が進行すると腰痛は悪化し、体幹のバランスも悪くなり、日常生活に支障を生じます。
  • 頸椎症・頸髄症
    頚の背骨(頚椎)自体あるいは椎間板が傷んで骨棘(こつきょく)という骨・軟骨が増生するため、頚が痛くなる状態を頚椎症と言います。うなじ(項部)や肩甲部にも鈍い痛みがでることがありますが、温熱療法や軽い運動療法で様子を見れば結構です。この状態が進行し手足のシビレや痛み、運動麻痺や排尿障害がでてきますと脊椎脊髄病専門医の診察がまず必要になります。骨棘の発生部位やその大きさをレントゲン像で調べ、脊髄や神経症状の程度と脊髄変形をMRIなどで検査する必要があります。この様に神経麻痺や運動麻痺がでてきた場合を頚髄症と診断します。軽度のシビレ感や感覚障害、痛みならば薬物療法などで様子を診ることもありますが、その症状がいっこうに良くならず加えて運動麻痺や筋力低下がでてきますと手術が必要です。
  • 頸椎椎間板ヘルニア
    首や肩、腕に痛みやしびれが出たり(神経根の障害)、箸が使いにくくなったり、ボタンがかけづらくなったりします。また、足のもつれ、歩行障害が出ることもあります。
  • 後縦靭帯骨化症・黄色靭帯骨化症
    この病気になると背骨の動きが悪くなり、体が硬い、背すじにこりや痛みを生じることがあります。しかし、このような症状は病気でなくても起こりますので、この症状だけでは病気かどうかの判断はできません。
    注意が必要な症状は、神経(主に脊髄)が圧迫され神経の働きが低下して起こる、以下の脊髄症状です。
    後縦靭帯骨化症で頚椎の脊髄が圧迫されると、手足のしびれ感(ビリビリ、ジンジンしたり感覚が鈍くなる)や手指の細かい運動がぎこちなくなり、しづらくなります(箸がうまく使えない、ボタンの掛け外しがうまくできない)。ほかにも、足がつっぱってつまづきやすい、階段を上り下りがこわくて困難などの歩行障害も出現してきます。
    黄色靭帯骨化症でも同様の症状が出現しますが、骨化してくる部位が胸椎に多いので、その場合は足の症状だけで手の症状は出現してきません。
  • 脊椎骨折
    骨粗しょう症に起因して骨の弱くなっている(脆弱性が存在)とき生じるものでは、胸腰移行部に生じることが多く疼痛が軽度のこともあります。しかし、尻もちなどの明らかに外力が加わったものでは、通常は骨折のある部位の疼痛を伴います。いくつもの場所に多発性に椎体骨折が生じると背中が丸くなり(円背)、身長が低くなります。
    腫瘍などの転移によるものは、骨折部の体動時の痛みのほかに安静時にも痛むのが普通です。 強い外力により生じた場合は、他の骨軟部損傷を伴うことも多く、脊髄損傷を生じる場合もあります。部位にもよりますが、胸腰移行部に生じた場合、重症では両下肢麻痺を生じるなど、さまざまな症状を呈します。

関節リウマチ・骨粗しょう症分野

  • 関節リウマチ
    最初は両方の手や足の指の関節が対称的に腫れて、とくに朝、こわばるようになります。また、人によっては膝関節や股関節など大きな関節にも病変が進み、水が溜まり、動きにくくなり、痛みのために日常生活に困難をおぼえるようになります。
    どの年代でもおこりますが、特に30~40歳代の女性に多く発症します。軽症の人もいれば重症の人もいて症状も多彩です。早めの診断・治療が必要です。
    関節リウマチは、関節だけの病気ではなく全身病ですので、貧血症状がでたり、体がだるくなったり、微熱がでることもあり、こうなると症状が悪化します。
    全身の関節に進行していく病型の患者さまの場合、指や手首の関節が破壊され、指が短くなったり、関節が脱臼して強く変形することがあります。足のゆびにも変形がおこります。
    全身の関節に進行していく病型の患者さまの場合、一番こわいのは、首の一番上の部分で背骨が前にずれてしまい、脊髄が圧迫され、手足が麻痺したり、呼吸がしにくくなる場合があることです。
  • 骨粗しょう症
    骨粗しょう症になっても、痛みはないのが普通です。しかし、転ぶなどのちょっとしたはずみで骨折しやすくなります。骨折が生じやすい部位は、せぼね(脊椎の圧迫骨折)、手首の骨(橈骨遠位端骨折)、太ももの付け根の骨(大腿骨頚部骨折)などです。
    骨折が生じると、その部分が痛くなり動けなくなります。また、背中や腰が痛くなった後に、丸くなったり身長が縮んだりします。